[Google広告]インプレッションシェアとは?インプレッションシェア損失率の改善方法を徹底解説

Google広告は入札をしたら必ず広告が表示されるわけではありません。
様々な理由から広告が表示されないことがあります。

広告の表示状況は「インプレッションシェア」という指標で確認することが可能です。

本記事ではインプレッション数の改善においてチェックすべき指標である「インプレッションシェア」「インプレッションシェア損失率」について解説いたします。

この記事を読んだ方がご自身でインプレッションの改善を出来ることをゴールに執筆しました。

なお、「インプレッションシェア損失率」の改善方法を相談したい方へZOOMで無料アドバイスをしていますので、下記の無料相談のお申込みへどうぞ。

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インプレッションシェアとは

「インプレッションシェア」について、ヘルプでは下記のように説明されています。

インプレッション シェア(IS)は、表示される可能性があった回数(推定値)で実際の表示回数を割った割合です。広告が表示されるかどうかは、広告のターゲット設定、承認状況、入札単価、品質スコアによって決まります。このデータは、キャンペーン単位、広告グループ単位、商品グループ単位(ショッピング キャンペーンの場合)、キーワード単位で確認できます。

引用元:Googleヘルプ インプレッション シェアについて

出稿したキーワードが1000回検索されているとき、自社の広告が200回広告として表示されればインプレッションシェア20%となります。

インプレッションシェアの仕組み

対象:その日行われた広告が表示されたすべてのオークションと広告が十分に表示可能だったすべてのオークションが算出対象となります。

*「広告が十分に表示可能」の定義としてGoogle広告では、入札単価が現在の2倍であれば広告が表示できたオークションは対象となり、入札単価を1,000%引き上げる必要があると推定されるオークションは対象外とされています。

まずは自社のインプレッションシェアを確認してみましょう

まずは自社アカウントのインプレッションシェアを確認してみましょう。
事前準備として表示項目の調整を行います。

インプレッションシェアを確認できる箇所について

インプレッションシェアは「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」それぞれ確認することが可能です。ここでは「キャンペーン」のインプレッションシェアの確認方法を例示いたします。

管理画面の「表示項目」というボタンをクリック。
「表示項目の変更」というボタンが出てくるので、そこをクリック。

表示項目の中に「競合指標」という項目があるので、それをクリック。
続いて、その中の「検索広告のインプレッションシェア」「検索広告のページ最上部インプレッションシェア」「検索広告のページ上部インプレッションシェア」「検索広告の完全一致のインプレッションシェア」のチェックを付けます。

管理画面上に「インプレッションシェア」の詳細を見ることができる画面ができるので、これで完成です。

上記にて4つのインプレッションシェアを設定しました。
それぞれ指標の意味と確認方法を説明いたします。

  • 検索広告のインプレッションシェア
  • 検索広告のページ最上部インプレッションシェア
  • 検索広告のページ上部インプレッションシェア
  • 検索広告の完全一致のインプレッションシェア

検索広告のインプレッションシェア

まずは上述した基本的な「インプレッションシェア」です。
広告が表示可能だった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合が算出されます。

「インプレッションシェア」は100%を目指して運用したいところですが、80%以上を目安に改善を行ってみてください。

最上部インプレッションシェアと上部インプレッションシェア

「検索広告のページ最上部インプレッションシェア」は、検索結果ページの最も目立つ位置に広告が表示された割合、「検索広告のページ上部インプレッションシェア」とは、検索結果ページの上部に広告が表示された割合となります。
それぞれ以下の部分を差します。(目安の考え方)

完全一致のインプレッションシェア

検索広告の完全一致インプレッションシェアとは、登録キーワードと完全に一致する検索語句で表示される可能性があった合計回数に対して、広告が実際に表示された回数の割合を表す指標です。(目安の考え方)

「完全一致のインプレッションシェア」例

入札キーワード:ワイン ギフト(部分一致)
ユーザーの検索語句:ワイン 贈答、ワイン ギフト 、ワイン 贈り物

上記の場合、検索語句3つに対して完全一致で表示された(ワイン ギフト)回数が1回のため、完全一致の検索インプレッションシェアは33.3%となります。

いかがでしたでしょうか?

インプレッションシェアの改善が必要かどうかはケースバイケースです。
コンバージョン数を増やす必要がある場合は、インプレッションシェアの改善から手を打つ必要があります。すでにインプレッションシェアが高い場合でもキーワード追加など母数を増やす施策が必要となるケースがあります。

改善のためチェックすべき2種類の「インプレッションシェア損失率」

管理画面では、インプレッションシェアの損失原因を探る指標を確認できます。
ここでは「インプレッションシェア損失率(予算)」と「インプレッションシェア損失率(ランク)」をご紹介します。

ここからご紹介する「損失率」について、「インプレッションシェア」と「インプレッションシェア損失率」の関係を計算式で示すと以下の通りとなります。

100%=インプレッションシェア +インプレッションシェア損失率(予算)+インプレッションシェア損失率(ランク)


この計算式からインプレッションの伸びしろを探ることが可能となります。
以下、「インプレッションシェア損失率(予算)」と「インプレッションシェア損失率(ランク)」それぞれの解説と改善方法に関してご説明いたします。

インプレッションシェア損失率(予算)

インプレッションシェア損失率(予算)は、広告表示機会の総数に対して、キャンペーンの「1日の予算」が不足していることにより広告が表示されなかった回数の割合です。

例えば、1日の日予算上限を午前で使い切ってしまって、午後は予算切れで配信が滞ってしまう場合などは予算による損失としてカウントされます。この項目はキャンペーン単位でのみ確認することできます。

予算を増加させる場合はキャンペーンの「予算」の編集ボタン(ペンマーク)から変更可能です。

インプレッションシェア損失率(予算)の改善方法

キャンペーン予算を引き上げる

もっとも簡単なのは、キャンペーンの1日の予算を引き上げることです。これにより広告の合計表示回数の割合が増加し、インプレッションシェアも高まります。

※予算の引上げ方

キーワードやターゲットを厳選する

但し、予算に余裕がなく、予算の引き上げが難しいケースも多いと思います。
その場合、ターゲット絞ることをお勧めします。

インプレッションシェアの損失が起きてしまうようなキーワードや地域・年齢・デバイスへの配信を控えることで、予算が効率的に運用され、結果的にインプレッションシェアを上げられます。

しかし、キーワードやターゲティングを厳しく絞りすぎるとインプレッション数自体が減少してしまうため、注意が必要です。

除外すべきキーワード例、デバイス、スケジュールの絞り方例

インプレッションシェア損失率(ランク)

検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)とは、 広告ランクが低い事が原因で広告が表示されなかった回数の割合です。

広告ランクは、競合と比較した際の入札単価と広告の品質によって決定されます。
(図表:広告ランクとは)

この指標はキャンペーン、広告グループ、キーワードの全てで確認することが可能です。

インプレッションシェア損失率(ランク)の改善方法

入札単価を引き上げる

広告ランクの計算式を参照頂けるとわかりますが、入札単価を引き上げると、広告ランクが改善されインプレッションシェア損失率(ランク)は改善されます。

入札単価の上げ方

品質スコアを改善する

こちらの広告ランクの計算式通りですが、品質スコアを上げると広告ランクが改善されます。

品質スコアの適正値は?

但し、全てのキーワードで品質スコア=10を目指すことは現実的ではないため、品質スコア5~7を目安に改善をしてみてください。

以下、品質スコア改善施策を例示します。

詳しくは「関連記事:品質スコアの上げ方を徹底解説」をご参照ください。

1:広告グループの構成(キーワードと広告文の組み合わせ)を見直す

1つの広告グループに含めるキーワードは同じユーザーインサイトを持ったキーワードとする。
異なるユーザーインサイトが含まれているのであれば、広告グループは別けて登録する。

2:推定クリック率を改善する

  • ・パフォーマンスの良い検索クエリをキーワードとして登録する
  • ・パフォーマンスの悪い検索クエリを除外キーワードとして登録する
  • ・登録したキーワードを含む広告を登録する
  • ・複数の広告を登録してユーザーの意図に合致する広告が表示されるようにする
  • ・広告文の改善(よりユーザーがクリックしたいと思うような訴求を行う)

3:広告の関連性を上げる

広告文と検索ワードとの関連度合いを示すステータスです。
関連性が低い広告文は、品質スコアを下げる要因になります。

  • 広告文(見出し・説明文)にキーワードを含める

4:ランディングページの利便性を改善する

広告のリンク先であるランディングページの内容とサイトの利便性も評価の対象になります。
ランディングページの内容が広告との関連性が低く、有用な情報が少ない、また、ページのUIが悪いなど、ユーザーにとって有用性が低い場合は、品質スコアも低下してしまいます。

  • 自社の強みやサービス内容を明確にする
  • ユーザーの印象に残るインパクトのあるページにする
  • スマホに対応したページを作成する
  • サイトの信頼性やサービスの透明性を図る
  • 検索キーワードとランディングページの関連性を高める
  • 実際の口コミを記載する
  • お問い合わせフォームを分かりやすく設置する
  • ページ読み込みスピードを改善する

4:適切な広告表示オプションを設定する

以上です。

但し、インプレッションシェア目的の運用はお勧めしません

いかがでしたでしょうか?
インプレッションシェアを適切な範囲に改善できましたでしょうか?

ここまでインプレッションシェアの改善方法を説明してまいりましたが、注意点があります。
インプレッションシェア損失率(広告ランク)を解消するために入札単価を上げると予算を圧迫してしまいインプレッションシェア損失率(予算)が大きくなるなど、堂々巡りが始まる事もあります。
よってインプレッションシェアの数値に囚われ過ぎた運用は適切ではありません。
広告運用のKGIやKPIを実現するために必要な改善を実施するという観点から逸れないように気をつけましょう。

適切な「インプレッションシェア損失率」の改善には多岐に渡る知識や経験値が必要となり、ご自身での改善の難易度が高いケースがあります。ZOOMで無料アドバイスをしていますので、下記の無料相談のお申込みへどうぞ。

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