[Google広告]広告の有効性とその上げ方を徹底解説 | レスポンシブ検索広告のポイント

リスティング広告の運用を任された皆さん、「広告の有効性」をご存じですか?

「Google広告の運用に悩んでいる」とご相談を頂いた際に、私がGoogle広告の管理画面で確認する項目のひとつが「広告の有効性」です。

相談者の管理画面ではこの「広告の有効性」が「低い」の状態のまま放置されているケースが多く、「自分で実施した初期設定が適切か不安」「改善方法がわからない」などお悩みの方は一度確認してみてください。

本記事では「広告の有効性」とは何か、どのように改善していくのかについて解説します。
この記事を読んだ方がご自身で「広告の有効性」の設定が出来ることをゴールに執筆しました。

「広告の有効性」の改善作業自体がレスポンシブ検索広告の理解に役立ちますので是非チャレンジしてみてください。

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「広告の有効性」を改善するメリット

  • インプレッションの増加
    見出し・説明文のバリエーションが増え、入札機会が増える
  • クリック率改善
    検索したクエリに対して関連の高い見出しや説明文を表示される
  • 平均クリック単価の改善
    クリック率の改善により広告ランクが改善される
  • コンバージョン数の増加
    上記の結果、コンバージョン数の増加が見込める

レスポンシブ検索における「広告の有効性」とは

まずはアカウントの「広告の有効性」を確認してみましょう

まずはさっそく、運用中のアカウントの「広告の有効性」を確認してみましょう。

「広告の有効性」は管理画面内の「広告」ページにて確認できます。

項目一覧の中に「広告の有効性」が表示されていない場合

「表示項目の変更」を開き、「属性」内の「広告の有効性」にチェックを入れてください。

「表示項目」のタブは広告一覧の上部のバーにあります。

貴社アカウントの「広告」の有効性の評価はいかがでしたでしょうか?

「広告の有効性」が「低い」になっていた方や改善の方法を詳しく知りたい方はこのまま読み進めてください。

広告の有効性とは

まず「広告の有効性」とは何かについて簡単にご説明いたします。

設定だけ進めたい方は「広告の有効性の上げ方」まで読み飛ばしてください!)

Google広告では広告の有効性を「未完了」「低い」「平均的」「高い」「非常に高い」の5段階で評価しています。

Google広告ヘルプには以下のように記載されています。

広告の有効性からは、ユーザーに適切なメッセージを伝えるためのフィードバックを得ることができます。

広告の有効性は「未完了」、「低い」、「平均的」、「高い」、「非常に高い」で評価され、広告コピーの関連性、品質、多様性を測定した結果が提示されます。広告の有効性は、最適なパフォーマンスの実現のため、Google のおすすめの設定に広告クリエイティブがどの程度基づいているかを示すものです。広告の有効性が高いほど、広告の掲載結果を最大化できます。実用的なフィードバックと組み合わせて広告の有効性を活用すると、広告の掲載結果を改善しやすくなります。https://support.google.com/google-ads/answer/9142254?hl=ja

端的に言えば、この「広告の有効性」という指標を良い評価になるように設定を行います。
広告見出しや説明文の見直しをすることで、広告効果を改善できるということが書かれています。

有効性は「未完了」、「低い」、「平均的」、「高い」、「非常に高い」の5段階で評価されますが、最低でも「平均的」の水準を満たせるように設定しましょう。

広告の有効性を改善するメリット

それでは広告の有効性を改善のメリットについて具体的に解説していきます。

メリット1:インプレッションの増加

「広告の有効性」の改善方法は、簡単に言えば、広告の見出しや説明文を増やし、広告のバリエーションを増やす対応を行います。改善方法は後述します。


見出しや説明文のバリエーションが増えることにより、これまで広告が配信されていなかったユーザーの検索クエリにヒットする可能性が高まり、入札機会が増えます。その結果、広告のインプレッションが増加します。
Google広告の運用においてインプレッションの最大化は至上命題のため、このメリットは重要です。

※関連記事 インプレッションシェアとは?インプレッションシェア損失率の改善方法を徹底解説

メリット2:クリック率アップによる広告ランク・品質スコアの改善

見出しや説明文の作成の際に、検索されたクエリに対して最適な見出しや説明文を作り上げることでクリック率の改善を図ることができます。

その結果、Google広告の運用において重要な指標である「広告ランク」や「品質スコア」の改善に繋がります。

広告ランクとは

広告ランクとは広告の掲載優先度のことです。
広告ランクが高くなるほど、優先的に広告が掲載されます。
広告ランクが低いと入札に負けてしまい広告が表示されない状態となります。

ランクは「入札単価×品質スコア+広告表示オプション」という式で求められます。

この広告ランクという指標自体は管理画面内に情報が公開されていません。
但し、キャンペーン、広告グループ、キーワードそれぞれ「インプレッションシェア損失率(ランク)」という指標で広告ランクの改善余地を確認することが出来ます。

「インプレッションシェア損失率(ランク)」とは広告ランクの低さが原因で広告がインプレッションされていない割合を示すものです。

広告ランクの改善のためには以下の対応が必要となります。

1:品質スコアを改善する(クリック率を上げる、ランディングページを最適化する、広告文を改善する…など)

2:入札単価を上げる

3:広告表示オプションを適切に設定する

「広告ランク」「インプレッションシェア損失率(ランク)」も非常に重要な指標ですので是非チェックしてみてください。

関連記事:広告ランク改善の方法について徹底解説

関連記事:インプレッションシェア損失率の改善方法について徹底解説

品質スコアとは

品質スコアは、他の広告主と比べた広告の品質の目安に関するスコアです。
スコアは 1~10 の数値で示され、キーワード単位で確認できます。
品質スコアが高ければ、そのキーワードを検索しているユーザーにとって、広告とランディング ページが、他の広告主のものと比べて的確で有用であることを意味します。


キーワードの表示項目で「品質スコア」「推定クリック率」「ランディングページの利便性」「広告の関連性」にチェックを入れると、キーワードの一覧ページにて下記のように品質スコアを確認することが可能です。

品質スコアを上げるためには「推定クリック率」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」を改善する必要があります。
広告の有効性を改善する中で見出しや説明文を最適化することで、「推定クリック率」「広告の関連性」の改善に繋がります。

結果、品質スコアが改善されることで低いCPC(平均クリック単価)で広告掲載が可能となります。

関連記事:品質スコア改善の方法について徹底解説

メリット3:コンバージョン数の増加

品質スコアの改善により平均クリック単価が抑制されます。
結果、同予算で発生するクリック数が増加し、コンバージョン数が増える可能性が高まります。

「広告の有効性」の上げ方について

ここまで広告の有効性の定義と改善のメリットについてお伝えしてまいりました。
ここからは広告の有効性の改善方法について、具体的に整理してまいります。

まずは「平均的」の評価を目指しましょう

評価を「高い」以上にするには広告文作成の経験や知識が必要になります。まずは「平均的」の評価を目指して作業を行ってください。評価が「低い」のケースは初期設定自体が実施されていないケースが多く、まずは最低限必要な情報の登録を行いましょう。

まず「広告」一覧ページの広告の編集ボタン(ペンマーク)をクリックして編集画面を開いてください。

最終ページURLと表示URLのパスを入力

最終ページURLと表示URLのパスを入力します。
「表示URLのパス」に何を入れていいかわからず空欄のまま運用されている方が散見されます。

最終ページURLには広告をクリックした際に遷移させるランディングページのURLを設定します。

パスとは広告の表示URLに対してテキストを追加できる機能です。
パス1,パス2ともに半角15文字(全角7文字)のテキストを登録可能です。

ここにはリンク先のページがどのようなものかを記載すると良いと思います。
私は「サービス名」「会社名」「検索キーワード」や「無料トライアル」などのキャンペーン情報などを入れています。
パスの詳細については以下公式ヘルプを参考にしてください。

参考:パス – Google 広告 ヘルプ

見出しの入力

広告見出しを入力します。

この見出し作成は「広告の有効性」の評価だけではなく、広告の成果にも影響します。
テキストのアイデア出しは知識と経験が必要ですが、まずは概念をしっかり理解をして設定しましょう。

広告の成否を決める重要なポイントとなります。
不安でしたら無料で壁打ちに付き合いますのでご相談ください。

広告文の作り方について無料で壁打ちお付き合いします。

★見出しの数を13個以上にする(必須)

レスポンシブ検索の見出しの数は最大15個までですが、広告の有効性が「非常に高い」になるには見出しの数が13個以上が望ましいです。どんなに少なくても8個以上は必須とお考え下さい。

広告文は以下を意識して作成してください
・ユーザーが検索するキーワードを入れる
・記号を用いて重要箇所を目立たせる([無料トライアル]など)
・サービス名やサービス特徴を入れる
・特典や限定を訴求する(無料トライアルや期間限定など)
・ターゲットを明記する(「〇〇担当者必見」など)

・数字を入れる(満足度〇%など)
・ランディングページで使用されているフレーズ、コピーとの整合性を取る
・競合との差別化ポイントを入れる

※関連記事:リスティング広告の広告文の作り方を徹底解説

★[必須]広告文は検索者の検索意図と乖離がないように(要トレーニング)

広告の有効性を「平均的」にするには見出しを13個以上設定するだけで問題ないと思います。
但し、広告の成果を上げたい場合、検索者の検索意図から乖離がない広告文となっていることが重要です。

リスティング広告は前提として「顕在ニーズ」へのアプローチとなります。
検索時の検索意図と乖離した広告文はクリックされません。
またランディングページについても検索意図と乖離のある提案ではコンバージョンされません。

ユーザー目線での広告文・ランディングページの作成にチャレンジしてみてください。

検索意図の確認方法

①検索結果を参考にする
Googleではキーワードの検索者に対して、適切と考えているコンテンツを広告、強調スニペットや検索結果に掲載します。
どのような広告やコンテンツが上位に表示されているか実際に検索して確認しましょう。


②サジェストキーワードを確認する

検索エンジンの検索窓にキーワードを入力して表示される「候補」のことをサジェストキーワードと呼びます。

検索回数が多いキーワードが候補として出てくるため、ユーザーの検索意図を把握するのに有効といえるでしょう。

③関連キーワードを確認する

関連語とは、検索キーワードと関連性の高いキーワードのことです。

Googleでは検索結果の下部に一覧が表示されます。

※関連記事:検索意図の確認方法について徹底解説

★「候補を表示」から探す(おすすめ)

追加する広告見出しや説明文が思いつかない場合は、「候補を表示」とありますのでクリックしてみましょう。

既に広告文に利用しているキーワードが緑色、未使用のキーワードが黒色で表示されています。この中から見出しに使えるキーワードを探してみてください。

★もっと改善したい方はこちらもお試しください。

キーワード挿入機能(キーワードが多い場合に有効)
「キーワードの挿入」機能を利用すると、広告表示につながった(広告グループ内の)キーワードが広告に自動的に追加されるため、潜在的な顧客に表示する広告の関連性を高めることができます。
参考:Google広告ヘルプ|広告文にキーワードの挿入機能を設定する

カウントダウン機能
広告文に「カウントダウン」を追加すると、セールや特別なイベントを見込み顧客にアピールできます。
参考:Google広告ヘルプ|カウントダウンでイベントへの期待を高める

地域の挿入機能
また、「地域の挿入」機能を使用すると、ユーザーの所在地やよく訪れる地域、関心を示した地域に合わせて、レスポンシブ検索広告の広告文をカスタマイズできます。
参考:Google広告ヘルプ|レスポンシブ検索広告の地域の挿入機能について

説明文の入力

説明文を入力します。最大 4つまで入力できますので可能であれば4つ入れてください。

ピン留め機能:広告見出しと説明文を特定の位置に固定したい場合

レスポンシブ検索広告を作成すると、広告見出しと説明文はGoogle広告が選んだ順番で表示されます。
しかし、特定の広告見出しや説明文を特定の位置に掲載したい場合もあると思います。

このような場合は、広告見出しまたは説明文の右側にある固定アイコンをクリックし、その広告見出しまたは説明文を固定する位置を選択することができます。

なお、広告見出しや説明文を削除または編集すると、掲載中の広告に変更が加えられ、掲載結果に影響を与える可能性があります。

広告表示オプション

広告表示オプションについては広告の有効性には関係ありませんが、クリック率の改善に影響がありますのでぜひ設定してみてください。

※関連記事:広告表示オプションについて徹底解説

保存して審査にかける

全て設定が完了したら保存ボタンを押してください。
一定時間の審査の後、評価が変更されます。

上述した内容を実行しても「非常に高い」にならない場合

以上の方法で、広告の有効性が「非常に高い」にならないこともあると思います。

その場合は、広告の見出しの数が足りないか、見出しの独自性が弱いかのどちらかになります。

見出しの数が足りなければ最大の15個まで埋めましょう。
独自性が足りない場合はユーザーの検索意図をより理解して適切な広告文を作成しましょう。
ユーザーの検索意図の確認方法については別途記事を作成します。

「広告の有効性」の改善効果や影響については諸説あり?

ここまで「広告の有効性」の改善のメリットについて説明してきましたが、「広告の有効性」の改善がコンバージョン改善に繋がるかどうかについては議論があるようです。(この件は詳細は後日別記事にまとめます)

但し「広告の有効性」が「低い」の状態の場合、最低限の設定が出来ていないケースやレスポンシブ検索広告に関する理解が出来ていないケースが多く、広告運用の改善効果はあると考えています。

広告の有効性の改善結果の確認方法について

レスポンシブ検索広告を作成し一定期間配信を行ったら、成果確認・評価・改善をおこないます。ここではパフォーマンスの確認方法についてご紹介します。

アセットの詳細

レスポンシブ検索の広告見出し・説明文の評価は「アセットの詳細」画面にて確認することができます。

パフォーマンス確認が出来るまで30日間程度の期間が必要です。

ただし、評価が表示されるようにするには、そのレスポンシブ検索広告が「Google 検索: 上部」セグメントにおいて 30日間で5000回程度表示されている必要があります。

参考:Google広告ヘルプ|レスポンシブ検索広告のアセット レポートについて

「アセットの詳細」を表示したい場合は、まず管理画面の「広告」タブへアクセスします。

次に、成果を確認したいレスポンシブ検索の「アセットの詳細を表示」をクリックすると、各見出し・説明文の詳細が表示されます。下記のパフォーマンスの項を確認してください。

掲載結果は、「最良」「良」「低」の3段階で表示されます。なお、広告見出し・説明文の情報が十分でない場合は「保留」や「学習中」と表示されます。

「最良」「良」の見出し・説明文はそのまま掲載し、「低」の見出し・説明文を変更することで改善を図っていきましょう。

以上、広告の有効性の改善は出来ましたでしょうか?

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よくある運用設計の課題や管理画面の設定漏れについて以下の記事にまとめました!
・広告運用の目標や主要KPI(目標CPOや上限CPA)を決めずに運用をしている
・「広告の有効性」が「低い」のまま運用している
・「インプレッションシェア損失率」を確認せずに運用している
・広告グループは分けているのに広告やランディングページが同じ
・広告文を作るにあたり、ユーザーの検索意図の推察の仕方がわからない
・広告ランク・品質スコアの上げ方がわからない
・そもそも広告運用を学ぶ時間が取れない
などなど